自由な時間が増えれば、自由になれるのだろうか

FIREと働き方

FIRE後の暮らしを想像するとき、まず増えるのは自由な時間です。けれども、予定がない時間がそのまま自由になるとは限りません。

平日の休み、何もしない休日、断った予定のあとに残る空白。この記事では、その空白がなぜ落ち着きにも不安にもなるのかを考えます。

時間があることと、選べること

空いている時間でも、「有意義に使わなければ」と感じれば、新しい義務になります。反対に、仕事や家事がある日でも、自分で順序や中断を決められるなら裁量はあります。

自由を時間の量だけで測ると、退職後に一日を埋めることが目標になりかねません。大切なのは、何時間空いているかに加えて、その時間を誰が決めているかです。

平日の休みが見せるもの

平日の街には、働いていないように見える人がいます。しかし、休暇中か、夜勤明けか、育児中か、自営業かは外から分かりません。見えているのは自由そのものではなく、自分とは違う時間割です。

その違いに惹かれるなら、欲しいのは完全な無職ではなく、働く時間をずらす権利かもしれません。

予定のない日を、小さな検証にする

FIREを決める前に、休暇や休日を「理想の一日を再現する日」にする必要はありません。むしろ、予定がなくても困らないか、休むことに罪悪感が出るか、人との接点をどこで持つかを観察できます。

確かめたいのは次の三点です。

  • 自分で始めたい活動があるか
  • 外部から予定を与えられなくても生活のリズムを作れるか
  • 孤立を避ける関係や場所があるか

自由は、空白の多さではない

予定を断れば時間は増えます。ただし、断り続けて関係まで失えば、選択肢は減ります。何もしない日が回復になることも、退屈になることもあります。

自由な時間とは、空白を最大化した状態ではなく、休む、働く、人と会う、何かを始める選択を自分で組み替えられる状態ではないでしょうか。FIREは、その裁量を増やす方法の一つですが、唯一の方法ではありません。

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